11月21日 RTD ワークショップ in九州産業大学
RTD(リアルタイムドキュメンテーション) は、学習やビジネスにおいて意思決定を助ける記録・共有の有効な手法である。
驚くほどまっさらな状態からスタートした今回のワークショップ。
「とりあえずやってみようか。」そんな軽い感じでスタートしました。
翌22日にあるUXJapanの会場でやってみよう!なんてお話もあり、常葉大学・成安造形大学の皆さんが到着される前日なんかは結構ワクワクしていました。
ワークショップ当日
常葉大学の学生さんが講師となり、まずは書きやすいペンの持ち方、直線の書き方から。
いざ書いてみるとこれが想像をはるかに超える難しさ。でもなぜか面白いと感じている自分もいました。
おそらくこれは手本としてやっていただいているのを見たときの「あ、こうなれるかもしれないんだ」なんて感情から来ていたのかもしれません。
要素
構成する要素として7つのポイントを教えていただきました。
- 4つの情報があるとわかりやすい
- キレイに見える画面作り
- 番号を振ってみよう
- 矢印でつなげてみよう
- 記号を使うとわかりやすい
- 挿絵でもっと楽しく
- 罫で囲むとよくわかる
1.の4つの情報とは、発話・ふるまい・場の状況・時間経過。
キレイに見える画面作りの中で、書く時の流れの説明が個人的には「おぉ」と感じたところですね。
記録する場所なんかによって同じ紙に書く時でも流れが変わる。
これは経済学部の自分ではやらないやり方です。基本的にノートは左上から書いていくだけになっていましたが、いろんなパターンがあるんだなぁ。と、ちょっと感動(?)
自分の書く普段のノートにも活用してみよう!とこの時点では意気揚々。
実践
基礎的なところをやったら、さあ1度やってみましょうか。
まずはA3の紙に5分間のお話を書いてみるところから。
始まった途端、頭の中は大パニック。
とりあえず話し手のエピソードは無視し、伝えたいであろう所を抜き出していくように変えます。
終わった今考えると、RTDを行うのであればおそらくエピソードを抜き出し、時間軸でまとめていくのがいいのだろうと思ったりしますが、そんなこと考える余裕なんて全くなかったです。
困惑と混乱の状態であっという間に5分終了。もう何が何やら。やられ気味です。
「これはやばい」なんて感じていると講師の方から「普段自分たちがやっている記録手法を使いながらやってみましょう。」とお話がありました。
そこで普段やっている「大量の情報を付箋紙に書いてあとからまとめる」という手法をとってみました。これならいけるかも・・・?
普段の方法をとってみて・・・
「聞けない」「書けない」「まとまらない」
まあ1度躓いてるから当然というえば当然ですが、これは完璧な3ツールプレイヤー。走攻守そろってますね。
こうなった原因を自分なりに考えると・・・
- 普段のやり方だと時間の制約がないので情報を取捨選択しなくてもよい
- 文字で記録するのでエピソードが断片的になり流れが作れない
- 「聞く」行動と「書く」行動を同時に進行させることができない
- この二つが同時進行できないので構造化が間に合わない
ざっと出すとこんな感じでしょうか。絵が描けないとかそういうことにたどり着く以前の問題ですね。
おそらく当日観察者として入られた成安造形大学の学生さんは「うわ、手が止まってる」と思われたんじゃないかと。
この頃には「えらいもんに飛びこんでしまったかもしれない」、「明日できる気がしない」なんて結構勝手に精神的にボコられてました。
ワークショップ直後の感想
リフレクションシートに書いたことのほうが精神的にリアルな感じが出るかなと思うのでそこから抜粋。
1. 今回のワークショップ満足度は?
ほぼ満足。ただ技術もないのでこの短時間でやるのは難しいように思う。
2. 学べたことはなんですか?
大量の情報を可視化する方法
3. はっとした瞬間、印象に残ったのは?
リアルタイムで同時に書くことと聞くことができないこと。難しい。
4. 今回うまく学べなかった、失敗したことは?
普段行っているやり方では時間的に追いつかない。
5. 明日の目標、準備・練習はどうしますか?
自分が理解すること。他人に見せられるレベルではない。基本ができてない。
6. 出来なかったと思う理由は?
圧倒的な技術不足。事前準備不足。
今見返すと笑っちゃうくらいやられてますね。でもこんな感じです。本当に。
要素編で流れの説明に感動したのにもうこの時点ではショックで忘れています。
正直このタイミングでは頭の中が拒絶反応全開でした。
土曜日の深夜
この時間があるのとないのとでは翌日の自分のモチベーションが大きく変わっていた思います。
22日のUXフォーラムで行うかどうかをワークショップ直後に決めていたらきっと自分は・・・
時間が少し経過したことで、頭の中で整理が進み少しずつ序盤に感じていた「おもしろい」感情がよみがえってきます。
ここで問題になったのは翌日RTDを行うかどうか。
もともとUXフォーラムの話を聞くことが楽しみだった自分にとって、RTDは言ってしまえばあとから来た追加のお話。でも「あとから来たお話」にもワークショップを通して興味を持てましたし、負けず嫌いの自分にとってリベンジしたいという感情も。
「じゃあ、どっちをやりますか?フォーラム参加とRTD。」
「聞く」と「書く」が同時進行できない自分にとってこれはある意味究極の選択。
最終的には
- どっちもやる
- 講演されている方の話が理解できなければ手を止めて聞く
ということに。
数日たった今感じるワークショップの収穫
まず通常の大学の講義のノートに大きな変化がありました。
円や罫で囲む、矢印を多用する、気にも留めないような小話を図で書く。
構造化していくところで文字ではなくビジュアル的に大きな変化がありました。
またこれは個人的なことですが大きい紙に書き込むことを体験しているのでA3の紙に書き込むとサイズ感が急激に小さく感じています。
これに関しては構造化する部分をうまく使いこなせれば。
やってる最中はそうでもなかったですが、終わった後にジワジワと来るものがある1日でした。それが何かはよくわからないんですけど、どこか心に引っかかる。そんな感じです。
振り返りイベントでこの引っかかりの正体がわかるといいなぁ。